ここはインドです。デリーから飛行機で1時間ほど移動した、Lucknowという都市です。200万人くらいの都市で、軍人さんがたくさん居ますし、政治的にも重要な場所らしいです。古い都市なので観光をする場所もそこそこにあるという事なのですが、私の観光はカテ室です。(笑)
移動の車の中からの観光。
野良牛もいますよ!
直前まで、どんな症例をどのくらいという話がなかったので、準備はいつものSlender系のデバイスを主に持って行くこととしていました。しかし、出発前々日になって「全部CTOで10例くらいは用意している」ということで、ちょっとびびりました。2日間の日程で10例のCTOですよ!まぁ、出されたものをお腹いっぱいに食べるのが私のモットーなので、もちろん何とかするしかないんでしょうけれど…
病院について、まずはカンファレンスです。どの症例をどうするか決めて欲しいと言われて…あれ?14症例ある!しかも、tough caseばかり!でも、やるしかありません。時間の許す限りという条件で、何でもやりましょうと言う事にしました。
症例の中にはちょっと適応じゃぁないような症例もありました。でも、やることになっている患者様ですので、頑張りました。
過去のfailure caseのうち2例はどうしても上手く行きませんでした。大きな解離が残っていたり、すでに変な道筋ができていたり、….全然ダメです。レトロチャンネルも探したのですが、全然良いものがないのです。(こんな言い訳をするのも良くないですね、すみません)
また、ある1例は某メーカーのガイドカテを使用して、RCAへJLを反転して手技をしたところ解離が起きました。あぁ、そういえば、あの先生がこのメーカーのガイドを使用してはいけない!と忠告してくれていたのを忘れていたと、反省しながらも、RCA OSへステントを突っ込みました。2.5mmで良いと言ったのに3mmが出てきたので入れました。なんと、末梢側から花が咲きました。バルーンで止血。しかし、なかなか止まりません。ここでProfは、「ここは我々がみているから、隣のカテ室でもう一例あけてくれ」と言われました。
がんばりました。
結局、2日間で10症例やりました。3敗しました。済みませんでした。日本人の根性はもう少しあることを見せたかったのに…道を切り開いてきた先輩方や、仲間達に申し訳ないと思っております。まだまだ、武者修行が足りません。すみませんです。
でも、結構難しいのもたくさんあけました。全然やりたくないなぁと思うものも多かったのも事実です。また、インド人の石灰化や病変の堅さも、シンガポールあたりのココナッツミルク系とはまたちがう堅さがあって難渋いたしました。上手くできた症例も、結構厳しいモノもありました。そんな中で、このsuccess rateは今の私ではまぁまぁではないかと思いました。
Nakul Sinha先生たちと記念写真です。
夜遅くまで頑張りました!
Yukon Choice 4というDES(治療前に薬剤を塗布する。ポリマーがないので、慢性期は良い?)とか、Biosensor'sのステントなど入れました。とくに前者は、面白いです。滅菌ではなく、薬剤塗布から3ヶ月とかの有効期限で、薬剤塗布はそれぞれの病院で、それぞれやるのです(実際にはメーカーさんやディーラーさんがやるのですが)。一応5Frコンパチデバイスです。40mmの長さまであります。しかし、通過性は…うーん。頑張って入れないと入りません!(笑)
今まであちこち行きましたが、多くが日本と全くちがう環境です。日本人特有の無駄なサービスというものはありません。ここでは、生きるか死ぬかという大きな選択肢の中で生きている世界です。みなさま、肉食系です(ベジタリアンも多いですけど!)。無茶苦茶なパワーがあります。日本人みたいにボケボケしていたら、死んでしまいます。
大和魂を吸収されないように、インド人パワーを少しでも吸い取ろうと私も頑張りました!
ここにきて日本の環境、自分の環境を見直すとても良い機会でありました。ちょっと、いろいろな感覚がかわる世界でした。
また、追ってインドに関して掲載したいと思いますが、とりあえず、本日はここまで。
お仕事も終わったので帰ります。
お世話になった多くの先生方、メーカーさん方、ディーラーさん方、また色々な手配をして下さった当院の事務の方々、留守番をしてくれている仲間達にとっても感謝しております。
ありがとうございました!
4 件のコメント:
おおお、海外でも頑張っているんですね。凄いや!
立ち位置はお互いにじぇんじぇん違うと思いますが…海外へ行くと日本における自分を取り囲む環境の贅沢さを痛感することがあります。甘んじることなく精進したいものです。
で、インドってやっぱ始終カレーなの?(おいおい)
インドは肉食系でホットな国なんですね.
私にとっては夢のようなところです.
天竺でのハードなお仕事、本当にお疲れさまでした.
3の2いとうさま
頑張ってるよー!
インドでは「生きる」という人間のベーシックなモノを改めてみる良い機会になりました。日本人は贅沢すぎ!
インドは終止カレーです。本当です。
yangt3 さま
みんなハングリーでガツガツしている国です。
学ぶモノがたくさんあります。
仕事は、まだまだ根性も技術も未熟であることを思い知りまして悔しい限りです。頑張ります!
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