2024年11月30日土曜日

循脳ゼミ

「循脳ゼミ」とは、カテーテル治療に携わっている脳外科の先生方が主催する循環器内科と一緒にコラボして開催している会合です。

脳血管治療をされる先生方の御講演は非情に興味深く、是非心血管治療に取り入れたい内容もありますし、我々のカテーテルを使うともうちょいと上手く行くのにと思う場面もありました。面白すぎます!

今回は、私は「低侵襲治療の歴史と安全な治療の担保」というタイトルでのご指定に沿ってお話しをさせて頂きました。
主にTRIの歴史をお話しいたしました。どんなに迫害をされたTRIであったか、しかし、正義は必ず勝つというお話しが前半でした。(Slenderの歴史はTRIよりも、もっとひどい迫害をうけたのですが、それはまたいつかお話しをしましょう)
後半は、安全の担保です。適応や教育、そして新しいモノに挑戦することが安全の担保ではないかという内容でした。

脳外科の先生方とのコラボはまだまだ続けて行きたいですね!

では、皆さまお疲れさまでした!

ありがとうございました!


SCJ秋の大収穫祭 2024

SCJ秋の大収穫祭 2024を開催いたしました。
ライブが3例、レクチャーが4つ とランチタイムセッションが1つでした。

私の症例はCTOで、過去に違うエリアの違う病院でfailureだった回旋枝です。
過去のワイヤーの跡なのか、bridge collateralなのか、本幹なのか、よく解らない路があり、その先が完全閉塞です。それなりに石灰化があります。末梢は分岐のギリギリ手前に入れる無いと枝が一本亡くなります。レトロは、本当に細いチャンネルが1本だけ。さすがに60分で穿刺から全部は終わる事はできなそうなので、放映前に手技をスタートさせて頂きました。ルートの選択は少し悩みましたが、なんとか末梢までワイヤーは通過。バルーン、ステントと良い感じで終了しました。応援ありがとうございました!

河村先生、笠井先生の症例もいろいろなディスカッションポイントはありましたが、様々皆さまに見て頂いたと思います。治療は無事に完結できました。ありがとうございました。

レクチャーとディスカッション、ランチタイムは今後の我々のなすべき事として、「低侵襲カテーテル治療のコンセンサスドキュメント作り」に関する第一歩です。皆さまから、我々のコンセンサスは何か?これをコンセンサスとしてよいのか?ということで時間を頂き、みんなで話し合いました。

低侵襲治療、遠位橈骨動脈アプローチに参入されてきた脳外科の先生方のセッションもありました。我々よりももの凄いスピードと連帯感でモノがすすんでいるのには少し驚いています。負けられないですね!

今回はディスカッサー、プレゼンター、座長の皆さまに、申し訳ないのですが交通費無しの参加をお願いしました。宴席はもちろん、自腹のワリカンです!本当にありがとうございました!

秋の大収穫祭、いかがでしたでしょうか?
WEBシステムの多少の不具合もあったようですが、何卒お許しください。

では、もう2025年の総会に向けて準備です!

頑張りましょう!

2024年11月23日土曜日

SCJ @ ARIA 2024

ARIAにてスレンダークラブセッションが開催されました。

第一部は原田先生による「橈骨動脈穿刺マスターへの道」という講演です。各機種の違いやエコー穿刺の実際に関して詳しく御講演いただきました。ありがとうございます。

第二部の穿刺スピードトーナメント 〜ARIA CUP〜
これが今回のメインイベントです!
シムレータを使用したエコーガイド穿刺トーナメント!9組の出場により白熱する勝負が開催されました。
優勝は、済生会福岡病院の池永先生と山本先生!しかも、穿刺術者が交代しながらなのに、スイスイ勝ち抜いていきました!おめでとうございます!

最後は、私が「止血のアップデート」として用手圧迫のススメです。悩んだときには用手圧迫です!デバイスに頼ってはいけないと言う内容でした。
でも、なにより今回の主催者、貞松先生の代表論文を2つ紹介させていただく機会をいただいた講演でした。
いかがでしたでしょうか?

福岡、楽しい時間でした!
貞松先生、田山先生、加治屋先生、山本先生、原田先生はじめ九州のSCJの皆さま、ご参加された皆さま、お疲れさまでした!ありがとうございました!

ARIAのライブもドキドキしながら見させて頂きました。ありがとうございます。

2024年11月21日木曜日

須磨区医師会学術講演会〜ACS Management Seminar〜

 

高橋先生よりお声がけいただきまして、須磨区医師会学術講演会〜ACS Management Seminar〜に参加させて頂きました。ありがとうございます!

まずは、山田先生の御講演。学術も医師としての技術もますます向上している山田先生の成長を見せて頂いたような講演でした。さすが!高橋病院の鍛え方は違いますね!

私は、最新のガイドラインの紹介と、いつもの経験を元にしたプレゼンです。いつもマンガ形式の私で申しわけございません。でも、あの症例、悩ましいでしょ!?羽田先生よりご質問いただきまして嬉しい限りです。

高橋先生、羽田先生はじめ高橋病院の先生方、関係者の皆様、ご参加頂いた先生方、ありがとうございました!お世話になりました!


2024年11月19日火曜日

TAMA Interventional Cardiology Workshop

 


定期的に開催させて頂いております、TAMA Interventional Cardiology Workshopです。司会の労を賜りました別役先生をお招きして一部会場を設けて開催です。

今回も興味深い症例のディスカッションです。

・血栓沢山のACSにどのように対応するか?

・大動脈炎症候群で大変だった症例

後者は当科の唐澤先生が症例発表でした。「いや、あのときは本当に大変だったんだから!」と、言いたい症例です。これからどうするかは、正解など世界中どこにも無く「ベストを尽くして細かく観察していきます」しか言えないのですが、それだけに世界の周知を集めて大事に治療をしていきたいと思います。

では、みなさま、今回もご参加ありがとうございました。

2024年11月16日土曜日

PAC24

急性冠症候群にフォーカスをあてた研究会PACが開催されています。
症例ベースでディスカッションされる会ですので、非常に興味深い内容ばかりです。
治療をされる術者の哲学がでてとてもオモシロイです。

私はビデオライブをさせていただきました。20年以上の例のワザでえいっとやった治療ですが、本当に見て欲しいのはLAD OSにステントにギリギリに置いた基本技術です。
あとは、single GCで0.035”ワイヤーを入れながらの操作とか、責任病変見つけたらすぐに0.014“ワイヤーを突っ込むとかも大事です。
最後の「尿」には皆さまからのご意見から、実は重要なポイントであったことがわかりました。勉強になります!いやぁ、参加してよかった!

あちこちのディスカッションでは、いまだに「何かあったらこまるから…」というプレゼンに私は苦笑い。でも、伊苅先生が言いたいことを行ってくれて嬉しかったです。ありがとうございます!
私も言いたいことがあってもジッと我慢するオトナの振る舞いができるようになりました(笑)。

症例は、経験とエビデンスとサイエンスと、そして勇気とか根性、反省とかいろいろなものが混じり合って、勉強になります。

インターベンションはまだまだ未熟で、まだまだやるべき事があると気持ちが奮い立つような研究会でした。
安東先生、伊苅先生、中川先生はじめ主催の先生方、御参加頂いたみなさまお疲れさまでした!

この企画、もっともっとやりましょう!

2024年11月10日日曜日

CIAT 2024

 CIATはタイのインターベンション学会です。

とても活気と熱気の溢れる医師やスタッフが大集合されている素晴らしい学会です。今年もお声がけいただきまして、参加する事ができました。

ライブは冠動脈だけではなく、TAVIなどもあり広い世界をみる事ができる内容でした。
タイの先生の御手技も見れたのですが、なによりも朝一番で置賜病院の新関 武史先生の御手技でした。LADのCTOをお見事な手技で成功させておりました。若い日本の先生が海外で活躍するのは嬉しいです!

生活習慣病のセッションなどもあり内容は充実しています。

私は、ケースコンペティションのコメンテーターとジャッジ、レクチャーセッションで日本のテクニックを紹介するお仕事でした。
そして、私の古くからの「あの技」のケースプレゼンテーション!いかがでしたでしょうか?

日本からレクチャーのお仕事で同行してもらった唐原先生、加藤先生方も、とてもプレゼンしておりました!さすがです!あのプレゼン、日本でもやってほしいです。
昨年もごご参加されていた板本先生、今年も参加!ライブのコメンテーターのお仕事もされておりました。素晴らしい!活躍でした!

会場やホテルは冷房が効きすぎで寒いのが解っていたので、今年はたっぷり着込んで参加しました。

Tanyarat先生はじめタイの先生方にも、とってもお世話になりました。ありがとうございました。

タイの方々は皆さま紳士・淑女で謙虚で優しく、しかし情熱に溢れていて素敵です!我々日本人も、そんな基本の態度から正さなければいけないなぁと思います。

2拍4日の旅で、しかも途中に日本のWEB研究会を挟むというキツイ日程でしたがなんとか無事に帰国できました。

留守番してくれたみんなに感謝です!
クラップ!(で、いいのかな?)


2024年11月9日土曜日

患者さんにとってより良い循環器医療を考える会

 「患者さんにとってより良い循環器医療を考える会」は、関西労災病院の病診連携の会合です。

同院の辻村先生の御講演に続き、私も特別講演としてお話しをさせて頂きました。
患者さんにとってより良い循環器医療というのは、きっと患者様がニッコリわらって外来に来る医療だと思うのです。
動脈硬化は進行性の病気なので、トシを取って老化していくことと考えると、いつかは負けるのは明らかなのです。だからこそ、病院の医者もクリニックの医者も、メディカルスタッフも家族も、できる事をしっかりとやっていくべきかと思います。自分の都合で手を抜かないで、自分が正しいと思う医療を提供すれば、患者様はニッコリ笑ってくれるのかなぁと思う次第です。

真野先生、辻村先生はじめ関西労災病院の先生方、ご参加されたクリニックの先生方、どうもありがとうございました。お疲れさまでした!

(画像はChat GPTが作成)

伊勢志摩ライブ2024

 老舗ライブである「伊勢志摩ライブ」に今年も参加させて頂きました。ありがとうございます。

星総合病院の越田先生とともに、辻先生の御手技の司会でした。
方向性をもって操作する非情に丁寧なワイヤリングで末梢の受け口の小さな回旋枝のCTOを見事に貫いておられました。素晴らしいです!

辻先生、越田先生、IVUSを読んで下さった大久保先生、コメンテータの先生方、ありがとうございました。

那須先生のミニレクチャーでもあったように、使用されたアプリは朝日インテックの開発で、血管の受け軸に水平と垂直の二方向を計算してくれます。そこに併せてワイヤー尖端を動かすというコンセプトです。非情によくデモンストレーションされたと思います。このアプリはは5.5万円程度するようですが、次のバージョンではさらにいろいろ機能もついて便利になるようです。

2024年11月2日土曜日

仙台PTCAネットワークライブ

仙台PTCAネットワークライブは23年の歴史あるライブです。

私は朝一番の石巻赤十字病院症例で術者をやらせていただきました。

症例は右冠動脈。acute marginal branchの末梢で90%狭窄、segment 3末梢で完全閉塞です。対側からは良好な側副血行路は無く、少しのRV branchからとbridge collateralのみです。
dRAで5Fr AL1Sはいつものシステム。まずは手前の狭窄を治療しないと、brodge からの造影が良くないとおもいまして、拡張を試みましたが…CTOのためにGWを末梢まで入れることが入れることができないので、scoring balloonが通過しません。
そのまま治療をしようとしましたが、やはりfinecroddをそこを通過させると(通過も困難でした)狭窄と閉塞の間のsegment 3に造影剤がプールする状況です。
やはり手前の狭窄を介助しなければいけないであろうとなり、1.5 mのballoonで拡張、
やっとCTOへのPCIがスタートです、
CTでは12mm程度の短い病変。閉塞末梢端は石灰化がありそこを上手く通過しなければ、subを作って泥沼になりそう… 。
Finecross & XTRで開始。proximal capが硬く、思うような方向にはpenetrationできません。
GAIA 4に変更。proximal capは通過したのですが、末梢はpenetrationできません。
XTRに戻して、GAIA 4の作った入り口からmicro channel surfingを行いました。ど真ん中のchannelはやはり通過できません。心筋即側で背側のchannnelはfalseにつながってしまいダメなヤツ!心外膜側の胸壁側のchannnelはやはりダメ。
もう一度GAIA 4で突いてもダメでしたので、やはり私の好きな8-20 !!いつもの極小の曲がりをつけて目標点を細かく穿通をトライ。

この辺で、中継のカメラがこちらに回ってきました。
座長の先生方に、手を動かしながらディスカッションしてよいと御許可を頂き、そのように致しました。
私の戦略をお伝えし、皆さまのディスカッションを聞きながら手を動かしました。
ちいさく末梢をねらう8-20ならではのワイヤリングで末梢を捉える事ができました。
コメンテーターの先生方には、最近流行のgradiusでグリグリとワイヤリングして、falseであれば、そこからIVUS guideでADR。そのためには8Frというご意見もありました。しかし、この病変では末梢のlumenが小さいのでかなり難しいことと、falseを長くすることは末梢の血管床が少ないし枝があるので厳しいのでは無いかなぁと思いました。
GWはAll trueでした、案の定、末梢は細く血管拡張剤を入れても2.25mmのステントを入れるのがやっとでした。中枢側には3mmのステントをいれました。

コメンテーターの先生からは、「吉町先生は5Frだからそういう手技をするんしょう?」と言われたので、私は5Frでも100Frでも基本は同じです」とお答えいたしました。
朝食を取りながらミーティングした先生には、「さっとmicro channel trackingだけ終わるか、8−20で突いて終わるか、IVUS guideではまって大変な事になっていくかのどれかです」とお伝えしておりました。はまるパターンにならずに良かったです。

石巻赤十字病院の山中先生はじめ、若い先生方、スタッフの皆さまのサポートが非常に快く、良い感じで治療ができました。ありがとうございます。


その後は仙台の会場に戻って、今度は若い先生方の御手技を見せ視聴側として勉強をいたしました、

岩淵先生、三引先生、山中先生、片平先生、多くの東北の先生柄、スタッフの皆さま方、関係医者の皆さま方、ありがとうございました、お疲れさまでした!