またもや、なじみのない言葉が沢山あって、辛い時間でした。
指導医向けの講習ですが、まるで我々が出来の悪い研修医になって教えてもらっているようでした。
それを気がつかせないような、スタッフ("タスク"と呼ばれる皆様=我々に教えてくださる先生方)とその内容や持って行き方が凄いです!
前もって資料を渡して予習をさせるような事をせずに、全く解らないようなテスト問題を最初に与えて無知を自覚させ、体を動かせて学ばせるというワークショップ形式の勉強法は頭が下がります。素晴らしいです!これは何かの折に使える技ですね!
KJ法とか、コーチングという手法とか、興味深い内容も沢山ありました。
研修医の指導にというより、人生に役に立ちそうです。
同程度の人間(偉い先生もいらしたので失礼!)が10名弱で一つのグループを作り、平等な意見を出し合うような状況は、これからどのくらいあるのか解りません。しかも、その中での決定事項は、なんのしがらみも無く、資産を生み出すことも無く、遺恨を残すことも無い。小学生の学級会の様な楽しい時間でありました。(しかし....私は、学級会は好きではない子供でありました)
この歳になって貴重な体験をいたしました。
しかし、長い時間をこのような事をやっていると、つい地がでるのも面白い所です。
日頃きっと命令形の内容ばかりでやっているのだろうなぁと思われる先生、日頃から消極的な先生、とりあえずやっつけ仕事は悩まず終わらせようと思う先生、地味に下働きをして作業を円滑にする先生、口調はおとなしいが非常に気が短い先生、....これは私のグループの話ではなく他のグループも見てそのように思ったので、あしからず。
幾つか、印象に残ったスタッフの方々の発言がありました。
まずは、現在の研修医制度で来年医師になる学生さんが「よい研修先で学びたい。良い指導医について学びたい。指導医の待遇が不足で指導が満足にできないというのであれば、研修医の給料を下げて指導医に手当を上乗せしても良いと思っている。」とおっしゃってました。素晴らしく、嬉しい言葉でした。当科にも研修にいらした学生さんなので嬉しさ倍増でした。
やはり教育は宝物です。受ける方も、与える方も宝物です。宝物とはその価値をわかる人にだけ存在するもので、解らない人には宝石はただの石ころです。彼女が良い環境で立派な医師になることを祈念いたします。
つぎに、東京で研修の募集人数が10人だけど応募が300人という有名施設の先生のお言葉。
「地方病院に募集が少ないのは、その病院の指導医にも問題がある。学生は、今のシステムに不満を言っている地方の病院よりも、今のシステム内でうまくできる指導医が沢山居る病院に応募する」とおっしゃっていました。
(私は解らないのですが)今の研修システムが都会の施設が充実している大きな病院を考えて作成されたものだとすると、それを活かせるよい病院に研修医が集まるのは当然で、地方がダメになるのは当然だということです。当たり前の事をつべこべ言うのはおかしいと言うことでしょう。
確かに、ブーブー言っていないで、今の現状で何とかなるものをどうにかするのが賢明だという事です。田舎でいじけていても法律が変わるわけでも無いですし、ブーブー言うだけの医者が集まっている待遇が悪そうな病院に、賢い学生が研修するわけでも無いです。
所詮、弱者の病院には良いようにならないこの現在の研修システムですが、我々はボチボチ頑張りましょう。
私自身は、「自分の科は最高でここに来れば人生バラ色!」と言うことにしております。
決してだましているワケではないですよ!学生さん、研修医の皆様どうぞ、いらしてくださいね!
無事に修了証書をいただきました。
ありがとうございました。
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