湘南鎌倉総合病院より、石灰化病変にフォーカスあてたライブがWEBで開催されました。
齋藤先生、田中先生、宍戸先生の3名が術者で、OCTやIVUSに基づきながら、ロータやダイヤモンドバックそしてショックウエイブを使用しての治療でした。
私は第4部の座長をさせて頂きました。田中先生の前下行枝の長い病変で石灰は捻れるようなロケーションで2つくらい出っ張った部位があります。一つは噴火型でもう一つはお椀型。さぁ、どんな作戦で行くのか⁈1.75mmロータ&IVLという作戦が見事にドンピシャで最高の結果だと思います。素晴らしい!
ご指導にいらした中村先生と柴田先生に、DESを入れない戦略について伺ったところ、やはり小さめロータ後のロングインフレーションで患者さんが耐えられるかどうかと言う戦略をとるとの事。勉強になります。
石灰化はDEBで終わるという戦略がより良いのかというディスカッションもさせて頂きました。「高齢者なので、ステントいれましょうか?もう二度とPCIしないとおもうので」というディスカッションにはちょいと疑問でした。「DESを使うと再狭窄時のオプションが無くなる。」という、再狭窄前提の戦略が流行っている理由と思いますが、そもそも3mm以上の血管に対するDEBの再狭窄率はDESより高く、それ以下の細い血管では非劣性です。これはオーバーオールなので、石灰化病変に関しては解りません。DEBのクスリは石灰化部位には効果が疑問であり、健常部や石灰の少ない部位に効く...という事は単にパーフュージョンバルーンでロングインフレーションしても同じなのかもしれません。誰かがDEBとただのロングインフレーションのスタディでも組んでくれないかなぁと思いますが、やはり盲目的にDEBを使う今の時代がこれを許さないかもしれないです。PCIもsecound patencyという概念があればまた違うと思いますし、おそらくそのうちそんなスタディや論文も出てくるのかもしれないです。
朝からずーっと視聴させて頂きました。鎌倉スタイルが強く出たライブは見応えのある凄いものでした。さすがです❗️齋藤先生始め、湘南鎌倉総合病院の先生方、スタッフの皆さま方、本当におつかれさまでした!ありがとうございました!
つい先日、一つのスタディの結果により、デバルキング後にIVLを使っても保険適応されるというお達しが出たばかりです。多分、みんなバンバン使うでしょうね!一回ロータかけたからと言って石灰化スコアが下がる事は少ないと思います。海外の先生方からしたら当然の治療で、ロータで石灰に穴をあけて、そこにIVLいれて石灰砕くという戦略がやっと使えるのです。医療費は高く付きますが、より効果的な治療ということになりそうです。