2011年2月10日木曜日

CLI(critical limb ischemia)

寒い季節は、ASOの患者様も多いです。
気温が低い事、長靴を履く事、雪かきをする事、....症状が出てくるいろいろな要素があると思います。
しかし、今年はCLIが多いんです。見た瞬間「え...」と思える虚血性の皮膚病変が多いです。
症状は数日前からだとおっしゃる方もいらっしゃいますが、でも、皮膚病変をみると数日とは思いにくい場合も少なくありません。
CLIは下肢のAMIと同じように考えなければいけないと、世間でも言われていますし私もそう思います。救急性がある治療です。運ばれてくると、なるべく早く診断をつけて、なるべく早く治療をする事が、救肢につながります。局所の画像診断をなるべく早く行って、次の手を打つ様にしたいものです。
それでも、....厳しい結果になる事も少なくありません。なにより、御本人も御家族も辛いです。本当の厳しい状態になる前にどうにかする事がとても大切だと実感する今日この頃です。
つまった血管にインターベンションをする事だけではなく、自分たちにできる事はもう少しあるように思います。
世間一般に、もっと、この疾患に関心をもっていただいて、その予防と早期発見・治療ができるシステムをどうにかできないかと考えています。いろいろ画策しておりますので、関係者の皆様も宜しくお願いいたしますね!

8 件のコメント:

yamapon_feb. さんのコメント...

TASCⅡでの定義にはCLIは慢性疾患であるという意味合いがあるようですが、私も緊急性の高い病変というイメージがあります。
診断機器が進歩したとはいえ、診断が難しい疾患ですね。
でも、最近増えてきている印象が…。

しっかり勉強していきたいと思います!

電車@伊勢原 さんのコメント...

お疲れ様です。当院でもCLIが増えてきました。特に形成外科の病棟には長期化する患者さんもいます。

CLIの患者さんは冠動脈も非常に不安定で、先週末も一例院内でACS発症からCPAになった方が居ました。なんとかPCIで救命可能でした。

PTCA5Fr さんのコメント...

yamapon_feb. さま
CLIをChronic=慢性と思うと(実際にそう書いている本もありますが)絶対に違うと思います。
むしろ、crisisです!
心筋梗塞と同じように考えないと、痛い目に遭う事もあります。
診断は、見る事と触る事が大切だと私は思っています。
頑張って一緒に勉強しましょう!

PTCA5Fr さんのコメント...

電車@伊勢原 さま
我々が血管を拡げた後に治療していただく、形成外科/皮膚科の先生方には、本当にお世話になっています。自分がただの穴屋だなぁと実感してしまう寂しい時でもあります。
CLIの患者様含めて、下肢の血管が詰まっている方は、ものすごい率で冠動脈にも問題ありますよね。しっかり調べるように心がけています。
また、いろいろ教えてください。

Ura さんのコメント...

確かに緊急EVTが必要なほど下肢虚血が重篤なCLI症例がいます。BTK領域のEVTは、PCIの技術がいろいろな場面で応用できます。Coronaryも足もがんばりましょう!

PTCA5Fr さんのコメント...

Uraアニキ さま
お世話になっております!
アニキ達の技を勉強して私も日々頑張っています。
4月のSCJも宜しくお願いします!

足切りおじさん さんのコメント...

>形成外科/皮膚科の先生方には、本当にお世話になっています

ひょっとして私のことなら嬉しい限りです。
こちらのほうが先生にはずーーっとお世話になっていますよ。今日も助かりました。

PTCA5Fr さんのコメント...

足切りおじさん さま
いつも、いつもお世話になっております。
穴をほじるのは、そこそこできるのですが、そこから先が私たちにはどうすれば良いのか...。助けて頂いて本当に感謝しております。
みんなで、いい医療を患者様に提供したいですね!