2021年4月6日火曜日

小血管用ステント

小血管用ステントの研究会がWEBで開催されました。

宮崎市郡医師会病院の栗山先生に御講演を頂きました。同院ではかなり積極的に小血管用ステントをご使用されているようで、その臨床経験も踏まえてお話しをいただきました。
勉強になりました!ありがとうございました。

市販前調査での小血管用ステントの成績はなかなか良いデータであり、日本人がイメージングと適応をしっかり守って使用すると良い成績であろうと考えられるデータです。

一方、薬剤溶出性バルーンもそもそも小血管用として市販されました。これは、丁度薬剤溶出性ステントの功罪が問題になった頃であり、その罪悪感をしっている術者は積極使用しているように思います。...ちょいと時代の波にうまく乗った感もあります。
もちろん、臨床成績もなかなかのものです。小血管に関わらず、ステント再狭窄に対して打つ手が少なかった我々には、嬉しいデバイスであります。

小血管にsmall DESとDEBのどちらがよいか...というディスカッションもありますが、それは病変によると思うのです。ステントが向いている病変、不向きの病変というのが解ってきたのが実際だと思いますので、基礎疾患、病変のアンギオとimagingもしくはCT、患者さまの年齢、生活習慣や薬のコンプライアンスなど全てを包括して術者や主治医が、small DESなのかDEBなのか、もしくはPCIなのかCABGか薬物療法なのかを良く考えて、提供するものが正解なのだと思います。

DESを使ったPCIはかなり色々な事が可能になった反面、その欠点も見えていると思います。長期予後をしっかり考えた治療を提供したいと思っています。
 

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