2023年11月25日土曜日

PAC23

急性冠症候群にフォーカスした研究会、PAC23が開催されました。
伊苅先生、中川先生、安藤先生に加え、中澤先生が中心となって、2日間にわたって症例ベースでディスカッションします。

ACSは若い先生方が患者様の命を救うために一所懸命、身を粉にして頑張っている分野です。それだけに、手技や治療方法、考え方が随分違っていて、興味深い内容ばかりです。

2日間、いろいろ勉強しておりますが、「さすがにそれはダメだろう!」「それは昭和のPCIのオマジナイでしょう」というのも幾つかありました。あとは、これはWEBで放映している=openな会合なのに、そんなこと話したら、その話題のスタディは倫理的にヤバイでしょう!というモノまでありました...いいんでしょうかね?
やはり、もっともっと若い先生方の情報交換を増やして、ちゃんとしたコンセンサスを作らないとダメなんじゃぁないかと思いました。

私は、アクセスサイト・アプローチに関するkey note lectureをさせて頂きました。
いつものdRAに関してではなく、今回はTFAの話がメインでした。合併症の話しと、なぜそれが起きるかということ、そして、エコーガイドに関するお話しでした。もちろん、TRAの誰でもできるエコー穿刺の話でした。いかがでしたでしょうか?
アクセスサイトのセッションは、舛谷先生、増田先生、武田先生を始め、TRAやdRAを育ててきた仲間たちが一緒だったので和気藹々としたセッションでした。皆さまお疲れさまでした。

働き方改革に関する中川先生のkey note lectureをベースに、メディカルスタッフセクションもありました。全員、来年始まる働き方改革に備えていろいろ準備が必要ですね!

2日間、朝から夕方までの研究会、皆さまお疲れさまでした!

2023年11月18日土曜日

伊勢志摩ライブ


玄人好みのテクニカルライブと私は思っております、伊勢志摩ライブが開催されました
WEB視聴の他、座長として参加させていただきました。ありがとうございます!

辻先生の御治療です。LADのCTOで、CTでは一見石灰がひどくて大変…と見えるますが、実は柔らかいところをたどっていくと順行性にいけそう?と思われる病変でした。丁寧に石灰を剥がしていくような順行性のワイヤリングを見せて頂きました。すごいです!そこから特殊なアプリを使用して、面と面を合わせて(三次元的に直線に見える面と、tangentに見える面をアプリで探し出し、方向と長さを同定する方法だと思います)出口を探していく方法はなかなか興味深い方法でした。ワイヤー通過後、IVUSをみてから2.0 mm balloon→3.0 mm wolevrien後にLAD OSにはDCA !!さすがです。最初からmax3気圧でカットされまして、大胆素敵でした!
この辺で放映終了。残念です。

CTOはいろいろなやり方があるとお思います。術者しか解らない感触もまだまだ残っています。多くのバリエーションをつかんで、CTOだけではなく様々な症例に、もっともっとスイスイいける技を身につけ、それをかみ砕いて後輩達に教えていきたいなぁとおもったセッションでした。

ディレクターの西川先生はじめライブに実際に運営される先生方、ご参加、ご視聴された先生方、お疲れさまでした。ありがとうございました。


2023年11月14日火曜日

OAS DCB Webinar in 多摩


若手の先生方のためのダイヤモンドバック&薬剤溶出性バルーンの研究会がWEBで開催されました。

私は第一部の司会をさせて頂きました。
榊原記念病院の萩谷 健一先生、多摩総合医療センターの宮部 倫典先生に症例ベースでの御講演をいただきまして、公立昭和病院の大森 康歳先生、災害医療センターの近江 哲生先生、東大和病院の加藤 隆一先生、杏林大学医学部付属病院の小山 公平先生とディスカッションさせて頂きました。
石灰化病変、やはり悩ましいのですが、各先生方しっかりした戦略を考えて綺麗に治療をされているのが伺えて素晴らしかったです。ありがとうございました。

第二部は特別講演です。座長を公立昭和病院の田中 茂博先生、御講演を蔵野赤十字病院の足利貴志先生で開催されました。いやぁ、勉強になります!ありがとございました。

石灰化病変に対する戦略は、まだまだ未確定だと思います。ロータブレータ、ダイヤモンドバック、ショックウエイブやスコアリングバルーンとDES, DEBの組み合わせで何ができるか、抗血小板剤はどうするか?これからまだまだ研究を行い発展していく分野かと思います。

ご参加いただいた先生方、関係者の皆様ありがとうございました!
お疲れさまでした!

2023年11月11日土曜日

仙台PTCAネットワークライブ2023

仙台PTCAネットワークライブ2023に参加させて頂きました。
石巻赤十字病院を訪問させて頂きました、

まずは、今回のライブのディレクターでもある山中多聞先生の御手技です。長いLADの病変でD1の入口部に一番リッチプッラークが目立つ病変です。途中の様々なトラップをくぐり抜け、良い結果で終わりました。

齋藤滋先生の御手技も拝見しました。VLCがnoduleに非情に効果的な症例でした。ワイヤー通過が難しいほどの大きな大きなnoduleでしたが、VLC使用後のOCTでは山が崩れかつバック利割れている画像が!自分たちの使っているVLDと違うもの?と思えるほどでした。あとはWolverineでガッチリわって、ステント&後拡張でした。素晴らしい結果でした。


私の出番です。RCAのBMSの再狭窄です。すでに20年以上の経過が立っているのかと思います。前回の治療はワイヤーは何とか通ったのですが、6Fr & 子カテでバルーンもマイクロも何も通過しなかった厳しい石灰化病変なのだそうです。
そういうワケで、6Frでダメなら5Frですよね!(笑)ワイヤーはするりと通過しましたのですが、バルーンは通過しませんでした。なんとかマイクロ通過。結局はロータです。1.25mmで22万から1万ダウンしました!小さいバルーンで拡張して、angio scalptでガッチリ広げ、長いDESを使用して終わりました。良かったです!

夕方には仙台まで移動して、会場で参加していました。

一例印象深い症例が有りました、2ヶ月前は狭窄だったのがライブで見た時には完全閉塞でしかも閉塞長も長くなっているような症例でした。術者の若い先生に座長の先生が、「なんとなくワイヤーを通過させ、何となくステントを追加しようというのは良くない。まずは全体を把握すべきで側副血行路がどうなっているのか確認しないのはどういうことだ!造影から放映まで時間があったのなら、その時間に過去の造影とIVUSをしっかり見直していないのはどういうことだ!何が起きて何をすべきかをはっきりさせないで手技を進めるのは許されない。ライブというのは教育であって、それを見た若者はその真似をするのだから、確実に上手くいく治療を見せなければいけない、その為には全ての情報をかき集めて、正しい戦略をたてて術者は治療に臨むべきだ。自施設の、自分の患者なら尚のこと、手を抜いては許されないでしょう。ちゃんと上級医の先生の指導を受けてライブの望むように!」とおっしゃいました。厳しいけれども正しいご発言で、さすがM先生と感動した次第です。
世代交代と聞きやすい言葉が流行っている今日この頃ですが、ただ交代するだけではダメで、人前でしっかりと見せられる術者が育ってからこその世代交代だと思った次第です。

ライブ治療の難しさも、術者としての心構えも、いろいろ勉強させて頂いた仙台ネットワークライブでした。

三引先生、山中先生、岩淵先生はじめ仙台ネットワークライブの先生方、全国からご参加頂いた先生方、ご視聴頂いた皆さま、関係者の皆さま方、お疲れさまでした。お世話になりました。ありがとうございました!