2020年5月30日土曜日

WEB video Live Demonstration from Iwaki

いわきの山本先生の主催にて、SCJとしてのWEBでのビデオライブを行いました。
急遽企画を決定し、開催予告から数日という展開でしたのでご予定のつかなかった先生方にはご迷惑をおかけいたしました。申しわけございません。

齋藤先生のDiamond Backに関するミニレクチャーです。ありがとうございます。


症例は末梢血管も冠動脈も合わせて沢山の治療を供覧する事ができました。
各々の端末の回線スピードによると思いますが、私自身はかなり良い感じでみる事ができました。

顔を出し声出しの参加者も、顔無し声無しの参加者も自由です。
今度はコメンテーターなどしっかりと係りを決めてやるともっと上手くできるかな?と思います。
企画運営、症例選択から画像・映像管理や処理まで頑張って下さった山本先生、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

このくらいの画質クオリティがあれば、沢山の企画を立てられるのではないかとSCJ事務局としてニヤニヤしております。

2020年5月26日火曜日

非常事態宣言解除

非常事態宣言が解除とニュースされています。
たしかに日々の診療でも、感染者は少なくなった印象です。良かったです。...本当に安心できるレベルなのかどうかは私にはわかりませんけれども。
ここ数ヶ月、コロナ感染にばかり力を費やし、緊急以外の通常の治療が止まっています。まずはこれを早く回復させなければいけません。
また、医療現場はまだまだ物資が十分ではありません。いつ、どのような形で補給されるのかも解っていません。
しかし、普段にはない良い事も少しだけありました。
コロナ対策を通じて様々な業種や他科医師どうしのコミュニケーションが増したように思います(密に話をしているのではないです!)。また、病院各部署の考え方、やり方もよく解ったように思えます。さらに、基本的な事を見直すよい機会でもありました。日常の手洗い一つにしてもちゃんとしないといけないと再認識いたしました。
ヒト→ヒトだけではなく、ヒト→もの→ヒトという感染をすることや、通常の肺炎だけではなく免疫不全や血栓症という複雑な病態を示すCOVIT-19感染。肺炎という固定概念に惑わされず、画像を含む全てのデータを様々な観点から見なければ本質にたどり着けない事も解りました。完全に未知のウイルスということもあり、熱心な仲間たちに刺激され、英文論文も随分読み、勉強しました。

日々の外来、入院、救急という治療、学会・研究会やWORK SHOP・Live Demonstration、外勤....そして仲間たちとの懇親会という、今まで我々の日常であったことを早く取り戻したいです。
しかし、COVIT-19=新型コロナウイルスは消え去ったわけでは無いのです。第二波・第三波どころか連続波にならないよう、まだまだ注意が必要だと思います。

2020年5月8日金曜日

ウイルスによってもたらされる3つの感染症

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応する職員のためのサポートガイド」が日本赤十字社より紹介されています。
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200330_006139.html
https://youtu.be/4mEocQzH3wg
このガイドは、職員=医療スタッフだけではなく、それ以外の方々にも是非とも御覧頂きたい内容です。

第2の感染症「心理的感染症」、第3の感染症「社会的感染症」は、マスコミやSNSなども大きく関与しているように感じます。
思えば、2月から3月は、不安をあおるような報道が多かったように思います。それを自称専門科の医師や自称専門ジャーナリストが、もっともらしい内容でお話しをされる。さらにそれを多くの人達がSNSで騒ぎ立てる。不安が不安をさそい、それをまたマスコミが色をつけて報道する..。悪循環でした。
4月に入ってからは、不満に関する報道が多かったように思います。これは非常事態宣言による経済的な不安も、不満をこぼす事への引き金になりました。不満を抑える事、抑えきれずに望ましくないとされる行動にでる事、それらに対する自称専門家達の意見や行動が報道される。これにもSNSで多くの人達が騒ぎ立てます。そして不満が不満を増長させ、政治不信と人間関係を悪くしていくように思えます。
第1の感染症(生物学的感染症)が、感染予防と対処療法という古典的で基本的な方法以外にはなかなか手段がなく苦戦しています。統計学的な事と、分子生物学的な事、遺伝子学的な事が様々明らかになる一方、決定的な治療方法が見つけられないのは残念ながら現在の医学の限界かもしれません。映画のように、突然画期的なワクチンができるのは私は難しいと思っています。抗ウイルス薬も世界中で既存のものを試していますが、データをみる限りでは劇的な効果があるようには思えません...。臨床的にも、自然軽快する時期に投薬されたために効いた感じがしている症例も多々あるようにも思います。結局ウイルス量や抗体価の詳細を細かく診ることはできないので、症状の変化でしか判断ができないのです。さらに現在様々な薬が試されています。中にはあの糖尿病の薬まで!(糖尿にもよい、心臓にもよい、コロナウイルスにも良いとなると万能薬ですね!)逆に、効きそうですがお金にならない薬はなかなか治験に乗ってこないのは...残念に思っています。
二次感染、三次感染を拡げないためにどうするか。まずは、我々が不安や不満をこぼさない事と、しっかりとした知識に支えられた誠実な医療(これはコロナ以外も含めた医療)を医療関係者全員で提供する事しか今はできないのかと思っています。
世間では「出口」が話題ですが、我々にとってはまだまだ「出口」が見えないコロナ問題です。

2020年5月6日水曜日

こんな時期ですが、新しいステント(2)

こちらは全く新しいステントです。COMBOです。
薬剤溶出性ステントの問題点の一つは、再狭窄を防ぐための薬剤は内膜の増殖を止める方向にあったことです。そのために、薬剤溶出性ステントは長い間内皮に被われず金属が剥き出しな為、血栓症が発生しやすいのです。COMBOはこれを防ぐために、血管内皮前駆細胞捕獲(EPC capture)コーティングを内腔側に付けたようです。このために金属には内皮が生える。血管側の内膜は増殖しないという狙いらしいです。
理論的にACSに良いのか?という印象ですが...。
あとの特徴は、ストラットが少し厚いのですが、radial forceは強そうです。思った以上にまん丸に拡張されています。
陰陽を上手く合わせて中庸を保つというのは、いかにも東洋的な考え方でけっこう好きです。
過去にはリムス無しEPC-Cのみで、ACSの再狭窄有り・無しが一ヶ月で判断できるステントの方が魅力的だと思っていましたが、...「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。何事もバランスが大切だと思えるのは歳をとったからでしょうか。


こんな時期ですが、新しいステント

 コロナウイルスの為に世界が混乱し、通常の治療が難し大変な時期です。しかし、その中でも新しいステントが出てきています。
こちらは、SYNERGY XDです。ステント自体は新しくないのですが、細部が変わっています。まずは、ハブ。今までのこちらの会社のハブは特徴が無く持ちにくく、よく言うとシンプル。悪く言うとちゃちな印象でした。このため一度インデフに付けた後に時々強く噛んで締まって外れない事がありました。しかし、今回はちょいと豪華な感じ!しかも、この形状はインデフから取り外し安いです。メインオペレータだけしかしない方には解らないと思いますが、バルーンとインデフが外れないというのは助手にとって少し困る場面です。すぐにポストバルーンを要求する目上の術者になんか適当な言い訳をしながら、外回りの看護師さんに「すみません、外れないのでコッヘル頂戴。」と言うのです。この部分を馬○力でコネクトをした術者を、もしくは微妙に真っ直ぐにねじ込めてず変にネジがかんで簡単に外れないようにコネクトした術者を怨みながら、しかしそう言えない自分を哀れみながら、一生懸命反時計回りに力を込めるのです。(笑)この新しいハブでそれが無くなるのであれば...!
 そしてシャフトが少し変更になっているようです。シャフトが硬くてグイグイ押すパターンで進めるのではなく、途中でバネのようになっている構造が盛り込まれており、beatに合わせて少しずつ進める事ができるというデバイスです。もともと通過性が良いステントなので、この新しいシャフトの効果を実感するほどの症例がどのくらいあるのかは解りませんが、TRI & slenderには適しているのかもしれません。
もちろん、ステントの選択は、長さと径、そしてステントの構造で決めています。TRI & slenderだから入らないという言い訳はしたことはありません。しかし、その手技の中でストレスが少しでも減ると嬉しいとはおもっているのも事実です。

2020年5月3日日曜日

感染専門医によるご指導

GWと言えどもお仕事でコロナ出勤です。
伊勢原より感染専門医に八王子にいらして頂いて様々ご指導頂きました。
ICUやカテ室のコロナ予防のパーテーションやゾーニング、防御着や消毒に関してです。
基本はゾーニングをしっかり行う事と手洗いとの事。
また、空気感染では無くあくまでも、直接接触するかエアロゾルによる感染であることを理解すること。
我々が一所懸命やってきたことを、「あまり意味が無い」と言われるのががっかりしますが、しかしその理由を聞くともっともなモノも沢山ありました。陰圧室にこだわる必要はなく、むしろ変な空気の流れを作るのは宜しく無いとのご指導もごもっともでした。
何よりも、防護着を脱ぐ時やゴミを捨てるときに、エアロゾルを発生させまき散らさないようにというご指導は勉強になりました。術衣の脱ぎ方、ビデオに撮りました。世界中に公開することに口頭で御承諾も頂きましたので、どこかにアップいたします。(このblogでは容量が足りないようでアップできません)
また、感染対策を考えなおしです。頑張りましょう!

2020年5月1日金曜日

感染防護着が増えました!

 こちらは、手術室のYさんが探して持って来て下さいました!フェースシールドが曇らないようにファンがついています。脱ぐときにはちょいと大変だということと声が聞こえにくいという欠点がありますが、少し涼しくて快適です。これ自体が清潔ですのでかなり便利です。
宇宙人になった気分になれます。
こちらは、放射線科の長谷部先生が調達してくださった防護着です。これも優れものです。

これは私達の手作りのビニル袋で作成した防御着...。貧乏くさいなぁ(笑)。この上に通常の清潔なガウンを着ます。

いろいろな選択があります。
いずれにしろ、術者やスタッフも自らを守り、そして患者の命も守る。大事な所だと思っています。

コロナ感染で不安で鬱な日々が続いていますが、みんなで頑張りましょう!