2020年4月29日水曜日

この時期の治療

発熱やコロナ肺炎ばかりが急患では有りません。当然、我々の分野での急患治療もしなければいけません。
最近の緊急治療は、自覚症状よりも病態はかなり重症が多いです。造影するだけで血管内に変化が起こるほどの危うい状態であったり、非常に大事な部分の起始部から分岐のとても厳しい病変であったり...。
もちろん、カテーテル治療だけはなく、こんな時期だからこそ、再狭窄予防と他の部位の破綻を防ぐための薬物治療を徹底的に行わなければいけません。我々はカテーテル術直後にその内容をみんなでディスカッションし、投薬と管理スケジュールを決定するようにしています。
この時期厳しい病態が多いのは、コロナ感染症流行のために病院に行くのを我慢し、ギリギリの状態にならないと受診されない方が多いのかもしれません。しかし、状態が破綻してからでは遅いので、我慢しないでいつでも受診して頂けますよう願っています。

2020年4月23日木曜日

オンライン診療

非常事態宣言の中では青森へ移動する事ができません。しかし、おひさまクリニックにもあおもり協立病院にも、私を必要としてくれる患者さまはいらっしゃいます。有り難い事です。
おひさまクリニックでは、院長が直接診察をして、私があらかじめ送られてきた心電図、ホルター心電図、CT等結果をもとにテレビ電話で顔を見ながらお話しをして、循環器的な治療方針を立てるという事をやっています。一人の患者さんを糖尿病の専門医と循環器の専門医が同時に診ているという感じです。病院としての効率は悪いかもしれませんが、患者さんには良い治療を提供できるかと思います。
あおもり協立病院では治療を写真のようなシステムで支援させてもらっています。アンギオの動画は別回線で少しでも良い感じに送ってもらっています。プライベートライブデモンストレーションのような感じでしょうか。私がカテーテル検査や治療の説明をした患者さまには「東京にいても、ちゃんと一緒に治療はしていますから心配ないですよ」と顔を見て説明をしてから手技が始まります。内藤先生、水尻先生やコメディカルスタッフと治療方針、デバイスセレクションなどを話しながら治療がすすみます。口うるさい一人のライブコメンテーターの前で熱心なライブオペレーターが治療をするような感じです。丁寧で繊細な内藤先生の手技だからこそできる方法だと思います。
こんな時代です。少しでも良い治療を提供できる工夫があれば...WEBの発達に助けられている方法ですので、この先5Gとかいうのが普及すればもっと簡単で良いものになり、さらにはこんなのは当たり前になるのかもしれないです。
もちろん、直接診療をすること、直接手技をすること、直接診療支援をすることに勝てるモノはありませんが。

2020年4月22日水曜日

コロナ感染患者緊急治療シュミレーション

 新型コロナウイルス患者さんが急性冠症候群やその他の緊急カテーテル治療を必要とする疾患を発症した場合のシミュレーションをしました。
フェースシールドにプロテクト頭巾、ビニル袋で手作りの防御服の下にプロテクター、その上に通常のガウンを着て治療をします。かなり暑そうですが仕方がないです。
事前に準備する薬、治療指針、使用機材...などなど河村先生が予め決めておりました。お疲れさまでした。
カテ台もモニターもしっかりと大きな透明ビニールで被い、特性の挿管時防御器具もかぶせてみました。
実際にベッドを持って来て、患者の移動や手技を考えると、様々な問題点が発覚します。やはり事前にやってよかったです。いきなり本番では厳しいです。
コロナ感染に心血管疾患の合併は少なくないと聞きます。とくに海外の先生方からは「日本はこれからだぞ!」と脅かされています。
患者さまの命を救うとともに、我々の感染も完璧に防げるようにしたいと思っています。
今日は放射線科の長谷部先生にも様々なご指導を頂きました。ありがとうございます。頼りにしています!

2020年4月12日日曜日

Virtual Slender Meeting


4月11日、朝から昼まで、そして夜から夜中までと、二部構成でVirtual Slender Meetingが開催されました。
午前の部は予定されたコンテンツがメインでのディスカッションです。
夜の部は...ミニビデオライブがメインだったように思います。(笑)
私は昼の部でも夜の部でも、「陽渓突き」と「合谷突き」の話をさせて頂きました。これは発売予定のdRA2020の本にも載りますので皆様ご参考にされて頂きたいと思っています。
御参加された先生方、お疲れさまでした。私たちもこのシステムに不慣れなモノで、不手際が多々有りました事をお詫びいたします。

WEBでのバーチャルミーティングは、段取りが悪いとダラダラと過ぎていきますが、段取りをしっかりすれば、おそらく良いモノができるかと思います。司会進行役がとても重要になるように思います。
今後、このような形式は増えていくと思います。様々なアプリがありますが、何がよいのでしょう?画像が綺麗に見えるものはどれでしょう?動画のビット落ちとコマ落ちと、どちらを犠牲にするのがよいWEBでしょう?参加人数は?セキュリティは?様々な問題がまだありますが、スピィーディーに解決されるのではないかと思っています。
コロナのおかげで、色々な意味で世界が変わっていきます。

2020年4月6日月曜日

玉稿の校正

dRA本の編者としての校正をさせて頂いております。
皆様の大事な原稿の校正ですので慎重に頑張らせて頂いております。
このご時世です。自宅に籠もっての作業です。長い時間机に向かうのは苦手で、床に座って作業です。フロアテーブルが無いので、ゴミ箱の上に段ボールを上げて机代わり。しかし、長い時間で腰が痛くなると、不謹慎にも腹ばいになって寝そべって(津軽弁でいう「のだばって」)作業をします。....いつの間にか寝落ちしていて、コーヒーをひっくり返しそうになり、やはり「のだばる」のはダメだと反省。
慣れない作業は辛いのです。しかし、校正作業としては、ご執筆頂いた先生、私、出版社の方と、3回目を通したつもりでも、まだまだ誤字脱字、同じ単語を繰り返している文、言葉の間違えなどあります。一番ダメなのは自分の書いた原稿だったりするのがまた情けないのですが...。
皆様の熱い想いが込められた、まさに玉稿を丁寧に磨いてまとめ、良い本にしたいです。
販売は5月だと思います。お楽しみに!

2020年4月3日金曜日

2020年度のカテーテル治療開始

さて、4月ですので新年度=2020年度のカテーテル治療が開始です。
今日が2020年度の第一例目の治療でした。室谷先生が術者で河村先生が助手でした。私は外からマイクで指示を出す係りです。エコーで診て、穿刺をしてIVUS、前拡張、ステント、後拡張、IVUSと、普通の手技が淡々と行われました。
コロナウイルスの影響であちこちの病院では通常業務に妨げが来ています。もしくは、大変な事態になる前にコロナパニックに対する準備をしなければいけません。こんな時には通常の待機的な治療をどこまでやるべきなのかどうかも、よく考えなければいけないのでしょうけれども、しかし症状ある患者さまをずっと放置するわけにはいきません。難しい判断です。
しかし、外国の様に医療崩壊してしまうとそんなことも言えなくなってしまうのでしょう。
まぁ、今は今日できることをしっかりやる事と、今後の大変な時期に備えて準備をする事しかできません。私はICUの責任者なので他科との連携も大事になると思います。いろいろ考えておかなければいけない事が山のようにあります。
世界情勢をみると、考える時間があるだけ我々は幸せなのかもしれません。

2020年4月1日水曜日

4月1日

新年度がスタートです。例年ならエイプリルフールですので、ドカーンとくる面白い事でも探すのですが、コロナの影響でなかなかそんな気分にもなりません。天気も気分もドンヨリです。
外来もコロナの影響で、あっさりとかつ長期処方が要求されています。普段の私の外来のねちっこい生活指導やデータの説明は無し。病院滞在時間を短くしてあげるのが今の私の役目です。…そうなると、薬出すだけの外来をする先生になってしまった気分で、これもまた嫌な気持ちです。
東京は世界で一番のんびりとしている首都だと思います。いつロックダウン宣言されてもおかしくない状況なのに…「感染源になって当たり前だろう!」と言いたくなるような目に余る行動を目の当たりにする事もあります。
院内でのコロナ対策会議もありました。ここでも生意気な発言をしてしまうなど、自分の気持ちが少し荒んでいるようで…宜しく無いですね。

しかし、実は、朝一番でとても楽しい事がありました!凄いサプライズでした。朝から笑って楽しい気持ちになりました!WEBで内容は言うべきことではないと思いますので控えておきますが、今度皆様とお会いしたときにお伝えします!尊敬する○○先生の行動力とトンチには、やはり頭が下がります!暗い世の中でも明るい話題!これを心がけて今年度も頑張りましょう!