2010年3月17日水曜日

野良犬の生活10(第73回青森市心血管症例検討会 編)

まだ、野良犬の生活は続きます。

春ではなく、まだ冬の青森です。
本日の青森は雪です。
野良犬は、雪に喜び駆け回ります!

今日は、私がウロウロするだけではなく、ゲストを迎えての野良犬の仕事です。

第73回青森市心血管症例検討会が開催されました。
青森市内の内科・外科が集まっての症例検討会です。
各々の病院からの症例提示をいたしました。
非常に興味深い症例もあり、明日の入院の患者様にも、もしかすると当てはまるようなヒントも頂きました。
症例検討会って、もっともっとあっても良いのではないかと個人的には思います。「特別興味深い症例なんか無い」と、おっしゃる先生は、「その症例が興味深いのかどうかわからない解らない」と言い換えるべきなのではないかと思います。毎日同じ症例はないのですから、いつもの症例でもお互いに情報をシェアすべき内容は沢山あるはずなのに。
ゲストは、東北厚生年金病院の片平先生です。
3Frカテの生みの親です。
低侵襲に関しては、学術&実践をなさっている第一人者です。
本日のレクチャーは素晴らしい内容でした!
CTと3Fr診断カテーテルの比較という事で、被ばく線量からその診断能力まで、その利点と欠点を全て引き出しているもの凄いモノです。以前聞いた内容よりも数段パワーアップしておりました。これを聞かずに、冠動脈CTや診断カテをやっているのは罪だと思えるくらいの中身でした!

しかし、聞かないふり知らないふりをして鎖国政策をしても成り立ってしまうのが田舎の医療なのです。田舎の大きな病院であることを理由に、自分だけの世界に閉じこもり、世間に自分の情報を流さなくても、患者様は黙って治療にきてくれます。それがすでに数年前の治療であっても、患者様もそれを知らないので許されます。これは田舎のじーちゃん、ばーちゃんをさげすんでいることと一緒だと思います。医者が無知であることを隠して、病院の利益と自分の満足度を目的に患者にエゴを押しつけるのはどうかと思います。
鎖国政策は、まるでこれです!
 いや、本当です!
この情報化時代に井の中の蛙では許されないのに、自分がモノを知らずに、できることも限られている事を、あえて目をつぶって、ちょんまげの世界で殿様であればそれで問題ない楽しい人生を送ることができるのでしょう。田舎ってイヤですね。
やはり、それではいけません!若いうちほど、どんどん勉強をして、どんどん世間に自分の恥ずかしい姿もさらけだして、そして鍛えられて、成長しなければいけないと思います。歳をとったら、そんな若者に負けてはいけないと、やはり勉強をして、世間に沢山のモノを発信していく必要もあります。

いやぁ、本当に今日のレクチャーは素晴らしかった!
当院心臓外科の畑先生は「久しぶりに勉強になった、凄い会だった!」とおっしゃっていました。

片平先生、本当にありがとうございました。また、色々教えて下さい。

2 件のコメント:

yangt3 さんのコメント...

毎日お疲れさまです.
お宝鑑定団のように、とにかく症例検討会に出す事が
大切なんですね.(笑いは別として...)
鎖国政策を打開するために必要なのは
坂本龍馬か、はたまた黒船か.
私ももっともっと修業したいと思います.

PTCA5Fr さんのコメント...

yangt3 さま
症例検討会って、実は宝の山なのかもしれません。その宝は見るだけですけど、それだけでもすごい価値があります!目を肥やす事は大切だと思います。
坂本龍馬も黒船も何もいらない開国は、ちょっと手間と時間を惜しまずに、前に進もうという気持ちを持つだけで良いのではないかと思います。