2009年4月8日水曜日

WIZARD

ライフラインさんよりWIZARDというワイヤーが発売になります。
先端がeel Slender 01で、シャフトが0.014"です。
齋藤先生が「eelは確かに通るけど細い分コントロールが難しいので、いいとこ取り出来ないかな?」というコンセプトで制作したようです。
堅さが1.0g相当(現行のeelと同様なので1.5g程度だと思います)と、3.0g相当の2種類あります。
X-treamとの大きな差は、先端の堅さとメモリー性能だとおもいます。まぁ、これは好きずきですが...。

発売前にプロトで使用する機会がありましたのでご報告です。
冠動脈の中に入ってからの感触的にはeelよりも非常に柔らかい印象があります。タッチ感もeelより少ない感じです。これは手前が14で先端が10なのでそのように感じるのだと思います。
感覚的なトルクではなく、目で見たトルクはよく伝わりますが、クリクリ感はeelより劣るように思います。eelよりもドリリングは少なめでよい感じです。

今回の病変は、冠動脈の走行より、どうしても普通のJR曲げではなく小さなS字曲げにしなければ勝てない病変でした。
こんな感じの病変(絵が下手でごめんなさい)
枝でスパッととぎれているタイプ。
その手前に屈曲あり。
普通のJR曲げでは枝の反対側しかほじれないのです。
こんな風に
で、仕方が無く小さなSカーブを付けざるを得ない
こんな感じ
これで、閉塞部の局所のチャンネルを探して、狙って、クリクリする...ワイヤーの性能が問われます。
チャンネル探しでなければ、硬いワイヤーをちょっとずつ入れ出しをしながら曲げて良い方向いなったらブスリと刺すという事をするのが良いかなぁという病変です。
まぁ、手持ちのWIZARDはプロトでサンプルなので、ダメもとでと思ってやってみたところ、おお!素晴らしい!目で見たとおりの動きと良い場所を逃げずに頭を突っ込んで、ズルズルと入っていきます。末梢のキャップも少々クリクリ方向性ドリルで通過!
良いワイヤーです!
その後、慣れない0.014"の1.5mmを根性で通過させまして(でも笑えないキツさでした)、サイズアップとステント入れてお終いでした。
(個人の特定が出来ないように、日にちは本日ではありませんし、病変もフィクションと言うことにしてください)

eelとの使い分けはどうすれば良いのか?
まだ解りませんが、ここまで来るとeel slenderの良さ=Slender systemとしてのIkazuchi 10を使用できるという最大のメリットをどう使用するかというところで選択が決まる可能性があります。

いずれにしろ、デバイスが増えることは少しずつ選択肢が増えてきて嬉しい限りです。
使いこなせるように日々武者修行が必要ですね!

2 件のコメント:

yangt3 さんのコメント...

ぜひ一度使ってみたいワイヤーですね.
紹介ありがとうございました.

PTCA5Fr さんのコメント...

yangt3 さま
是非是非、使ってみてください!
yangt3 さまのご使用感なども教えてください!
皆で知識や感覚を共有していく事が、この分野の進歩には大切なことだと思っております。
宜しくお願いいたします。